おそらく企業であれば、入職後ビジネスマナーの研修があるのではないでしょうか。しかし、看護師は社会人としてのマナーを教わる機会がほとんどありません。

看護師のマナーについて

看護師は社会人としてのマナーを教わる機会がほとんどありません。就職活動も自分が入職したい病院を1つまたは2つ受けるのみ、入職後も院内でのメールのやり取りはあるもののいわゆるBtoB、BtoCのやりとりはないですよね。また、電話も他職種に患者情報の共有や依頼目的で掛けることはありますが、報連相メインでお堅い電話はほとんどないと思います。

しかし、多くの人は社会人になってすぐに社会人として必要なマナーに関する研修があることが多いです。また、就職活動で多くの企業とメールや電話でやり取りをしています。私は、他業界へ転職し、自分がビジネスマナーを極端に知らないことに驚愕しました。大人として、知っておくべきこともたくさんあったので、最低限必要だと思うことを、メール編・電話編に分けて紹介します。

メールのマナー

To/CC/BCCの違い

To:メインの宛先、直接対応する相手

CC:情報を共有する相手(Toの相手にも送信したことを知らせたい)

BCC:情報を共有する相手(To/CCの相手に送信したことを知らせない)

就職やプロジェクトなど担当者が複数いる際は、Toに複数人のアドレスを入力します。CCは「メインではないが参考程度に送ります」という意味を含むので、必ず目を通してもらいたいときはToを使用します。

件名の書き方

仕事のメールは大量に届くので、件名で要件が伝わるようにする必要があります。看護師時代、「看護部の皆さんへ」「お知らせ」という件名のメールが届いていましたが、これだと曖昧であり何度か誤って破棄してしまったり、重要なお知らせだと思わず確認が後回しになったりということがありました。

押さえておきたいポイント

・具体的に要件を書く

・日付や勉強会、プロジェクト名など要件を特定できるようにする

・目的がわかるように書く

・長くなりすぎないようにする(20文字以内に収められるようにする)

例:「●月●●日開催、○○勉強会のお知らせ」

本文の書き方

本文は以下の流れに沿って書くと良いです。

⑴宛名 → ⑵挨拶・名乗り → ⑶本文 → ⑷結びの言葉 → ⑸署名

それぞれを詳しく見ていきましょう。

⑴宛名

会社名→部署名→役職名→名前→敬称の順で書きます。

例:○○株式会社 採用担当●●様

ここで注意して欲しいのは、「鈴木部長様」のように役職名と敬称を重ねないということです。「部長」「課長」などの役職名は「様」と同様に敬称のため、重ねて書くのは不適切です。

⑵挨拶・名乗り

基本の挨拶と名乗りは以下の形です。

お世話になっております。

□□株式会社■■部の××です。

2回目以降ずっと使用できます。

⑶本文

相手が読みやすいように簡潔に書くことを心がけましょう。箇条書きを使用すると良いと思います。

⑷結びの言葉

ビジネスメールでは結びの言葉を入れるのを忘れないようにしましょう。

「何卒よろしくお願いいたします」「お手数をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします」などがあります。

⑸署名

署名は以下の要素を含むと良いです。

・会社名・部署名

・名前

・住所

・電話番号

・メールアドレス

・Webサイト、URL

電話のマナー

電話を受けるとき

・3コール以内に取るようにする

・コールが長くなってしまった際は、「お待たせいたしました」の一言を添える

・掛けた方が先に切るのが原則なので、相手が切るのを待つ

・固定電話の場合、切るボタンを押してから受話器を戻す

電話をかけるとき

・始業直後、就業直前の時間は避ける

・自分から名乗る

・相手の都合を伺う

今回、紹介したものはかなり基本のビジネスマナーです。メールや電話のマナーは自分の印象に直結するので、ぜひ覚えておいて欲しいです。転職活動をする際ももちろん必要なことですし、新卒でなければマナー研修を受ける機会はないことがほとんどなので、社会人としての最低限のマナーは身につけておきましょう。