看護師として入職すると、プリセプターがついてくれることがほとんどだと思います。

今回は、実際にプリセプターを経験して感じた「プリセプターとの付き合い方」をお話しします。

自分からも歩み寄ろう

私がプリセプターをして一番大事だと感じたのは、この「自分からも歩み寄る」ということです。私が働いていた病棟では、4月〜5月半ば頃まではなるべく平日の日勤が重なるようにシフト調整がされていました。しかし、それ以降はプリセプターは夜勤回数も多く、勤務のすれ違いで1ヶ月に数回しか勤務が合わないということも頻発しました。

会えた時にはなるべく声をかけるようにしていましたが、1年生の方からも声をかけてくれたり、困っていることを相談してもらえると、コミュニケーションをとりやすかったです。

プリセプターは3年目以上が務めることが多いと思います。リーダー業務やプライマリー患者の対応、病棟係、院内の委員会などプリセプターの先輩は他にもさまざまな役割を担っています。もちろんプリセプティのことは気にかけていますが、勉強や技術の進捗状況を都度確認するのが困難な時期もあります。

そういった時は声を掛けづらいと思いますが、「今、時間大丈夫ですか?」と一声かけて相談できると良いと思います。自分から積極的に声をかけている1年生は、プリセプターと良い関係を築いていることが多かったです。

私が担当していた1年生も積極的に声をかけてくれたり、久しぶりに勤務が被ると嬉しそうにしていたりしていて、すごく可愛かったです。ぜひ、自分から声をかけて歩み寄ってみてください!

素直さに受け入れる姿勢を持とう

プリセプターの先輩は自らの経験を踏まえて指導していることが多いです。そのため、自分に合う・合わないが必ず出てきます。情報収集の仕方や勉強ノートの作り方1つ1つに個人の癖が出ます。

しかし、初めは教わったことをとりあえず真似してみることをお勧めします。教えたことを全く実践していないと、「伝わっていない」や「我が強い」などと判断されてしまうことがあります。私の同期のプリセプティがこのタイプで、いつの間にか先輩たちの間で「教えたことをやらない子」という評価になってしまっていました。

1度この評価をされてしまうと、自分が働きづらくなってしまいます。そのため、一旦やってみて、うまく行かなければ「うまく行かない」ことを相談するのがベストです。先輩たちもいろいろなやり方を試しながら、自分のスタイルを確立しています。そのため、初めに教えた方法がうまく行かなくても他の引き出しを持っているので、違うやり方を教えてもらえると思います。

私が担当していた1年生も情報の整理の仕方にかなり苦戦していました。漏れなく観察でき、申し送りをスムーズにできることを目標に、何パターンも試行錯誤し、8月頃にようやく自分のやり方を確立していきました。教えたことやアドバイスしたことを必ず実践するタイプの1年生だったため、私もなんとかしてあげたいと思う気持ちが大きく、患者のもとで観察しているところをこっそり逆シャドーイングをして、改善点を伝えたりしていました。

素直さがあると、先輩たちも「力になってあげたい」と自然と思うので、メリットばかりです。自分には合わないかもと思っても、1年生の頃は何事も経験なので1度試してみてください。この経験は、これから先自分がプリセプターになった時も必ず活きてくるので、自分の引き出しを増やしているんだと思って取り組んでください。

プリセプターが怖いとき

プリセプターは基本的に1年生の立場になることができると判断された人が担当します。しかし、どの病院でも看護師不足があるため、時折「この人がプリセプターするの?」という人もいます。声をかけても冷たかったり、指導を十分にしてもらえなかったりという時は、どうすればいいのか途方に暮れてしまいますよね。

私が一緒にプリセプターをしていた同期にあまりやる気がないタイプがいました。自分のプリセプティから他の1年生が困っていると相談を受け、そのプリセプティの子の指導をしたり、相談を受けることも頻繁にありました。同期に相談できる場合は、相談してみてください。

病棟には教育担当者がいると思うのでその方に技術・知識面を相談するのも良いと思います。どうしても精神的に辛いという場合は、師長・副師長に相談して良いです。先輩たちもプリセプターに向いていない人には気づいていますが、1年生から何も言われないと「なんだかんだでうまくやっているんだ」と解釈をされてしまいます。

勤務を重ねるごとに関わる先輩が増えるので、自分が相談できる先輩を1人でもいいので見つけておくのがお勧めです。フォローについてもらうと、面倒見が良い先輩とそうでない先輩の違いに自然と気づくと思います。面倒見が良い先輩は相談されるのが好きというタイプや何度もプリセプターを務めた経験があることが多いので、困ったときは相談してみると良いと思います。